オアシス動物病院ブログ

2016年12月19日

悪性腫瘍と安楽死

先日、口腔内にメラノーマを患っていたピピちゃんが他界いたしました。

 

メラノーマは悪性黒色腫とも呼ばれる、メラニン色素産生細胞(メラノサイト)が癌化したものです。

浸潤する力が非常に強いため転移も高確率で発生します。増殖する速度も大きく見る見るうちに大きくなっていきます。

 

ピピちゃんの場合、6月の段階では10円玉程度の大きさだったものが9月には直径7~8cm程に大きくなっていました。

不幸中の幸いですが、癌化した箇所が歯列の外側だったこともあって呼吸には問題が無く食事も人肌程度の温度であれば取ることができていました。

 

抗がん剤に対する抵抗力も非常に強く、副作用の大きさの割に効果が乏しくなります。

根治させるには外科手術による除去が必要ですが、口腔内に認められる場合は顎の骨ごと取らなければいけません。

 

 

ピピちゃんはすでに17歳という高齢のこともあり、飼い主さんはこれ以上の治療を望まず、6月の段階で安楽死をお願いされました。その頃はまだ腫瘍も小さかったため自覚症状に乏しく、食事も普通に取ることができていました。

 

メラノーマの悪性度を考えると、治療しなければそう遠くない将来に死が訪れることは間違いのないことではあるのですが、その時点では飼い主さんの後をついて歩いたり抱っこを喜んだりと、生活に幸福を感じているようでした。

 

飼い主さんは前の犬も癌で亡くしており非常に苦しんだ最期だったようです。そういう経験もあっての安楽死のお願いだったのですが、ギリギリまでピピちゃんと飼い主さんの幸福な時間を大切にしていただきたくて、その時点での安楽死は飼い主さんを説得して思いとどまっていただきました。

 

あれから半年弱、毎日のお薬や食べやすい食事の工夫など飼い主さんの努力のかいもあり、ピピちゃんは安楽死させることなく眠るような最期を迎えることができました。

 

安楽死は速やかに行うことはできます。今回も準備に怠りなく万が一の時にはすぐに対応できるようにしていました。

ですが、その決断は大変重いものです。決断の時期を誤ればまだ残っている大切な時間を奪うことになってしまいます。

 

もしお家の大切なペットが不治の病にかかり安楽死が頭をよぎった時は、一人で思い悩まず獣医師に相談して下さい。

 

 

もう苦しみに耐えるだけの毎日になってしまっているのか

もう生きていても何の幸せも感じることは無いのか

 

獣医師なら、ペットとの大切な時間をもう少し延ばすことができるかもしれません。

 

 

 

 

 

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